Thagirion Altars - Nosophoros-The Pale Specter from the Unholy Graveyard / CD

チリのアンビエント／プリミティヴ・ブラック・メタル、Thagirion Altarsの1st。Epitaphios, Mantiel, Grollheim, Gryftigaen, Valdivian Tower等のLord Valtgryftake氏による独りブラックの2024年フル・アルバム。絶滅した「The Temple of Paroketh Death Current」の構成員の一角であり、ダークアンビエント実験音響のグロソラリア的凶行のもと、2018年より最も歪み狂った影の深淵を彷徨い、掘り下げ続ける謎めいた選ばれし存在――。この新たな異形の大作は、二つの不吉な讃歌からなるグロソラリア的凶行へと我々を引き込み、致命的な武器の妄執的冒涜に結びつく。それは、腐敗した暗黒エデンの古き蛹に対する蘇生の悪意が痛ましくも驚異的な形で表出したものであり、逆行するオデッセイ、苛酷で陰鬱な巡礼と、吸血鬼的かつ哲学的な退廃の方向性へと彫り込まれ縮小された凄惨な叫喚の混沌を伴っている。本作は、かつて暗黒アンビエントの柱として溶解した黄昏の狂宴を包含するだけでなく、今やグロソラリア的なロウ・ブラックメタルの堅固な構造を強烈に内包し、凄まじい葬送の行進曲「Inexorable cursed paths」によって激烈に揺さぶられている。それは世俗の耳には不快かつ不可解な緊張を生み出し、幽玄なブラックメタルと不敬なる芸術の逆ピラミッド構造における、破滅的なヒステリック・オデッセイである。黄昏の星、根を飲み込みながら揺らめく幽鬼のように長く不朽に留まる声――それは暗く解き放たれた支柱の如く、永劫に輝き続けるであろう。